旧善光寺街道に東面して建つ間口15mに及ぶ蔵屋敷は、前面を黒漆喰で仕上げた重厚感のある造り。材料は檜材を主とした檜普請であり、江戸時代に高められた木造建築の技術が引き継がれた高度な技術が見受けられます。蔵屋敷の母屋であった『ヒガシ』と『旧文庫蔵』は、現在は国の登録有形文化財にも指定されています。
この古民家再生は、世界的に名高い空間設計家である高取邦和氏が建築計画の指揮をとり進められました。
過去には有栖川宮賊仁親王、同妃殿下が来松の際にご休憩あそばされ、伏見宮貞愛親三が来松の際には、旅館として使用なさった記録も残されている大変歴史深い建物です。
歴史・コンセプト
ヒカリヤの歴史
国の登録有形文化財の蔵屋敷。松本の街を1世紀以上見続けてきた歴史
ヒカリヤは、明治20年(西暦1887年)に、名門商家であった平林家により建築された『光屋』を改装して造られました。
コンセプト
松本の歴史・明治文化が薫る “人の想い"が刻まれた場所
その木戸をくぐると漂うどこか懐かしい木の香り。街の喧騒から離れ、そこの空間に一歩足を踏み入れるとタイムスリップしたかのような日本文化の空気に包まれます。
長い年月の中でそこを行き交う人たちを見守ってきた中庭の木々は、静かに揺れながら今もそこを訪れる人たちの心を和やかにします。
130年以上前に建てられた名門商家『光屋(ひかるや)』は、一時はとり壊しがとりざたされていましたが、「松本の歴史が薫る蔵造りを後世に伝えたい。博物館としてではなく、常に人が集うそんな場所として建物を生き返らせたい」との想いを前オーナーにお伝えし、“ご縁”をいただけたことで、歴史的な建物がリノベーションされ、『レストランヒカリヤ』として生まれ変わりました。
ひとつの敷地内に、母屋をそのまま生かした日本料理の『ヒガシ』、漆喰の蔵をリノベーションして造られたフレンチの『ニシ』、2つのレストランが中庭を中心に別棟の蔵屋敷で存在する、他には類をみない空間です。
長い時間を重ねてきた“本物”だからこそ感じられる、心が満たされる空間が皆様をお迎えいたします。昼と夜、それぞれに魅力溢れるヒカリヤを感じながら、特別な時間をお過ごしください。